次代の英国国王の名は何か? Part II
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かなり以前になってしまったが、前回は現ウェイルズ公即ちチャールズ王子が即位した場合の統治名に関して、英国における統治名の慣習について考えてみた。今回はではなぜ王党派や君主主義者の一部は現ウェイルズ公に「ジョージ七世」になって欲しいのか
を考えてみる。
最初に、ウェイルズ公が即位した場合、どのような統治名があり得るのかを考えてみよう。彼の洗礼名は正式には “
チャールズ三世 フィリップ二世 アーサー一世 ジョージ七世
一世という代数は一般的に言って二世が出てこない限り称されませんが、ここでは便宜上付けてます。
順々に可能性を考えてみよう。まず、チャールズ三世に関して言えば、チャールズという名前が引っかかる。ハノーヴァー朝~サクス・コウバーグ・ゴータ朝っぽくないことに加え、歴代国王史におけるイメージが悪い。ふたりともスチュアート朝の王であるが、チャールズ一世はピューリタン革命で処刑、チャールズ二世は王政復古を果たしたものの王権は大幅に制限される、といった王たちである。現代の王室に向かい風が吹いている世の中でははっきり言って縁起が悪い。
フィリップ二世とアーサー一世に関しては英国王としてはなじみが薄い名前である。先に取り上げたアルバートはフレデリックと同じような理由である。
フィリップ二世に関しては、「フィリップ一世はどこだ」と思われる人があるかも知れない。英国王をリストアップしているサイトにはふつうは載っていない。英王室の公式サイトであるThe British Monarchyにものっていない(もっともこのサイトは「陛下の使用人である役所・役人が作っている」というな感じで、学術的に決して正確な内容ではない)。
というのも、これはメアリー一世の夫である、所謂
そこでジョージ七世である。先の記事で記したように、ジョージという名はサクス・コウバーグ・ゴタ家にとっては偉大な国王、安定の象徴であり、この王政の屋台骨が揺らぎつつある今、チャールズよりもふさわしい名であることは明白である。少なくとも一部の王党派はそう考えている。
もっとも、統治名の選択は新国王その人にその権がある。ウェイルズ公殿下がどのようにお考えになっており、どのようになされるかは、まだ明らかにされていない。
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